2008年度活動報告 法政大学市ヶ谷鉄道研究会

 今年も始まった、鉄道研究会の奇妙な活動。笑いあり涙ありのその模様を、月ごとに報告していきます。

●4月
 法政大学のサークル活動の一年は、新歓で始まります。いかに多くの新入生に入ってもらえるかによって、その年の活動が大きく左右されるからです。
 1日。新歓の目玉といえるビラ貼りの日です。3人分の2次スタートの整理券をゲットできた上、さらに3人が当日スタートに参戦し、戦争ともいえるほどの激戦の中で、ある程度の成果を収めることができました。去年に比べると、学内で鉄道研究会のビラを見る機会が増えた…はず。

 3日は入学式の日です。好天にも恵まれ、多くの新入生が法政大学生として新たな一歩を踏み出しました。彼らの中の相当数はサークル活動にのめりこんだり、ひきこもりになったりしてやがて学業を忘れてゆくことでしょう。はたして無事に卒業することはできるでしょうか?
 サークルの方々は、入学式を終えて武道館からキャンパスにやってくる新入生にひたすらビラを配ります。あまりに量が多いので新入生は両手に抱えきれないほどになってしまいますが、それでも配り続けます。そして新入生は手が出せないうちに、しまいには欲しくもないサークルにビラを手元に勝手に積み上げられてしまいます。僕たちも教室の直前に陣取り、すでに山のようなビラを抱えている新入生にとどめのごとくビラを配って(置いて?)いきました。しかし、のどの調子が悪いのを理由に某氏が自分の声を携帯に録音し、車内放送のマネをするというとんでもない行動に出てしまい…。

 4~9日は新歓期間として、各サークルが広場でのブース出しや教室企画を行いました。鉄道研究会は55年館入口直前という最高の立地にブースを置くことができました。去年は雨天が多くブースに人がいない状況が続くという苦い経験をしましたが、今年はおおむね天候は良く、満足のいく新歓ができました。
 また、今年は人員に余裕ができたため、4・5日には多摩キャンパスにもブースを設置して小金井鉄道研究会と合同で新歓活動を行いました。多摩でも数人がブースに話を聞きに来てくれましたが、メールアドレスなどを聞かないという痛恨のミスを犯し、結果彼らとは連絡がつかず、今日まで多摩キャンパスの新入生は入会していない…という状況です(;_;)。多摩キャンパスの皆さん、もしこれを見ていたらぜひ連絡をください。お待ちしています。

 7日には新入生を交えて新歓花見を行う…予定だったのですが、あいにくの雨のため、場所を飯田橋の居酒屋に移して行いました。来てくれた新入生は一人だけでしたが、学年を超えた親睦が図れた…と思います。

 授業が始まって約1週間が経った19日、鉄道模型運転会を企画・開催することになりました。約10日前にOBが発案したことにより急遽実施したものでしたが、当日は会員の友人やOB、他大学の鉄道研究会の方にも参加していただいて、大いに盛り上げることができました。反省点は会場が少し狭かったことかな?好評だったため、来年度以降も継続していくことになりそうです。ただ、開催を前に多額の資金が必要になり、年度初めから高額出費となってしまったため、会計担当者は頭を痛めています。

 鉄道研究会には野球が好きな会員も多く、そのため一部会員が27日に六大学野球の法政・早稲田戦を神宮球場へ観戦しに行きました。結果は1-0で法政は惜敗。守備では両者はほぼ拮抗していたのですが、法政の打線が今一つだったのと、8回表に早稲田に連続ヒットを許したのが致命傷になってしまいました。この敗北で法政の優勝の望みは絶望的。このまま早稲田の4連覇を見届けることになってしまうのでしょうか?

 …と、行事が盛りだくさんだった4月。この記事を書いている時点で、入会が確定した新入生は3人で、そのうち2人はなんと女性です。これからの鉄道研究会を変える存在になってゆくことでしょう。また、2年生からも仲間が増え、会議室は次第に窮屈になってきています。しかし、入学者数が去年より少ないとはいえ、現在の入会状況は去年より低いペース…。果たして新歓の成果やいかに?


●5月
 5月は新緑と五月病の季節。鉄研の会員は群れをなして授業をさぼり、鉄活動にひた走ります(…嘘)。

 まず1日に新歓企画の一環として江ノ電の極楽寺車庫見学会を小金井鉄道研究会と合同で行いました。これは小金井鉄道研究会のOBの方が江ノ電に勤務していたことにより実現したものです。市ヶ谷、小金井ともに異例の参加率の高さで、非常ににぎやかなイベントになりました。
 当日は藤沢駅に集合し、電車に乗って全員で極楽寺に移動。車庫の敷地内でOBの方の説明を聞き、ファンに人気の通称「単コロ」を見せてもらうなどしました。ゴールデンウィーク期間中につき全列車が4両編成に増結しての運転となっており、車庫内にいた車両は2編成のみだったのが残念ですが、それでも普段立ち入り禁止の車庫内に入れたことで会員はみな大満足。営業電車がその隣を通るたびに満員の車内からは奇異の目が浴びせられていましたとさ。
 終了後は自由行動でそれぞれ撮影、乗車、観光に思い思いの時間を過ごしました。何しろ沿線には観光名所や有名撮影地がいっぱい、車両もバラエティーに富んでいて鉄道ファンにはたまりません。そして一部の会員は3時間後に藤沢に再集合し、市ヶ谷・小金井合同の懇親会を楽しみました。

 11日には市ヶ谷のOBの方の企画で、今年4月1日に茨城交通から社名を変えて再出発した第三セクターのひたちなか海浜鉄道の那珂湊機関区見学会をOB会と合同で行いました。今回は市ヶ谷のみ、しかも現役は2・3年の計7人のみの参加だったのでまったりとした雰囲気でした。
 例によって(?)開催地の那珂湊駅に現地集合し、駅長さんの許可をもらって機関区構内を自由に見学させてもらいました。主催のOBの方に詳しく説明してもらい、気動車の仕組みなど参加者一同非常に勉強になりました。
 ひたちなか海浜鉄道は九州の島原鉄道や千葉の小湊鉄道とともに国鉄キハ20形タイプの気動車の宝庫として知られ、しかも現在は国鉄時代のさまざまな塗装に塗られて活躍しています。構内には軽快な新型気動車の姿もありましたが、運用には供されないものの部品取り用として残されたキハ20形が多数留置されており、構内は路線延長に比して多くの車両が止まっていました。
 約1時間半の見学の後、駅長さんにお礼を言って見学会は終了です。しかしその直後、某氏が「とりあえずトイレの写真でも撮るか」などと言ってカメラを取り出し、駅舎併設の便所内を激写していたのには閉口…。
 帰りは水戸までは全員同一行程をたどりましたが、一部現役会員は普通列車のグリーン車に乗って帰京、そのうち二人がOBとの懇親会に参加しました。OBは懇親会準備のため特急に乗って先に東京へ、残った現役会員は水戸機関区をうろついたり写真撮影へと繰り出していきました。

 さて東京六大学野球は、明治大学が好調で、27日に法政を破ったことにより優勝を決めました。法政に代わって明治が早稲田の4連覇を阻止した格好です。一方の我が法政大学は、対東大戦以外は敗北を重ね、早々に優勝を逃し、結果は85季(42年半)ぶりの5位に終わりました…。

●6月
 6月は梅雨と中弛みの季節。鉄研の会員は撮影に行けないジレンマにイライラを募らせていきます。

 4月のところに書いてあるように、今年は多摩キャンパスでも新歓活動をしましたが、いまだに多摩キャンパスの会員は入っていなかったため、リターンマッチとして4日に多摩キャンパスのエッグドームを借りて説明会を行いました。説明会といっても、会議室に待機しているだけの「待ち」の姿勢で、多摩キャンパスの人に鉄道研究会を知る機会をもってもらおうというものです。4月に新歓活動をやったのに会員が入らなかった前例があるため、誰も来てくれないのではないのか…という危惧もあったのですが、予想に反して多くの人(5人くらい?)が会議室に足を運んでくれ、昼休みの一時はとても賑やかになりました。このうち3人からは連絡先を聞け、1人は入会を決めてくれました。よかったですね>某氏。

 また鉄研としての活動ではありませんが、東京最後の地下鉄といわれる副都心線が14日に開業し、一部の会員は早速試乗に行きました。
 テレビの番組やCMで盛んに流れていたこともあってか、副都心線の認知度は一般の人にも高いようで、筆者は「副都心線乗ったの?」とよく聞かれます。また「鉄研で乗りに行ったのか」と聞かれることもあるのですが、そのような活動はしていません。ところがこないだ、「基本個人プレーなので…」と返すと、「じゃあサークルの意味ないじゃん!」と突っ込まれてしまいました。そういわれると確かに…。この活動報告に書くネタも尽きてきたので、もっと定期的に鉄研の公式行事を開催してもいいかもしれません(注:あくまでも筆者の独断です)。

 ところで、徐々に会員が増えてきたので、特定の専門分野を持つ人が集まる枠組みがあってもいいだろうと、新たに分科会を発足させました。現在鉄研内で公認分科会として存在しているのは、写真、模型、路線車両、音声、ダイヤの5つです。このほか非公認分科会として、バスを中心に、主に鉄道に関係ない内容の分科会も持ち上がっています(笑)。今のところ分科会だけでやる活動は行われていませんが、今後どのような発展を見せるのか楽しみです。

●7月
 7月は前期最大の難関、試験が待ち構えています。
 6日の日曜日に法政大学鉄道研究会本部総会を小金井キャンパスで行いました。これは半期に1回、市ヶ谷鉄研と小金井鉄研の全会員が集まる(ことになっている)ものです。開催場所は市ヶ谷と小金井で交互に行うことになっています。議題は今後の貸し切り列車のことが中心でした。
 7月はこれ以外に大きな行事はありません。果たして会員は無事に試験、レポートを終え、単位を取得することができたのでしょうか?結果は9月に分かります。

●8月
 暑い夏。大学生の夏休みは長いです。試験の日程は履修している授業によって違うため、すべての試験が終わる時期は人によって違いますが、どんなに遅い人でも8月の頭までには終わります。

 そして夏休みといえば合宿。去年は9月前半という変則的な日程でしたが、今年は例年通り8月の実施となり、試験期間が終わるのを待って6~8日に行いました。
 行き先は会員の投票により中国地方となり、泊まる場所はさまざまな方面に行きやすい岡山に決まりました。去年はビジネスホテルに泊まったため、宿に着いたらほとんど寝ることしか残されていませんでしたが、今年は旅館の大広間を借りたため、夜は飲み会やトランプ大会で盛り上がり、参加人数の多さもあって多少は合宿らしい合宿となりました。
 まず初日は17時半に岡山駅に集合。台風がやって来るような時期ではないため、時間通りに集まれるはず…でしたが、5日に東京都心で大雨が降り、雑司が谷付近で水道工事に当たっていた作業員が神田川まで流されて御茶ノ水付近で遺体で見つかるというショッキングな事故も起こりました。この大雨の影響でサンライズなどの夜行列車は遅れが出ていたようです。それでも去年のように集合時間を大幅に繰り下げるには至りませんでした。集合後、いったん宿に行って荷物を置いてリフレッシュしてから前期納会を兼ねた飲み会のため店へ。時間限定の食べ放題のため、元が取れるよう全員食べることに必至で、恒例のミョーな辿りつき方の披露どころではありませんでした。存分に腹を満たした後は宿へ。
 二日目は例によって自由行動。岡山という地の利を活かして、高松、広島、鳥取と各方面に会員が散っていきました。この日は夕食さえ各自でとるという自由度の高さです。天気はおおむねよかったのですが、鳥取へ向かった会員某氏は帰り道に因美線で大雨のため抑止に遭うハメになり、会員一同のネタにされることとなりました…。その夜は宿の大広間で飲んだりトランプをやったりして話に花が咲き、会員同士の良き交流の場になりました。
 三日目の朝にひとまず解散しましたが、一部の会員有志で琴電の仏生山工場見学に行くなど、しぶとい人はその後も数日間にわたり、場所を変えて旅先での鉄活動にいそしんだようです。

 夏といえばコミックマーケットの季節でもあります。当会はここ何回か抽選に落選し続けていましたが、今回は久々に当選し、念願の自分たちのブースを17日に出店することができました。3人の会員が店番として参加し、売れ行きは上々だったようです。機関誌、DVDをお求めくださった皆様、ブースに足を運んでくださった皆様、どうもありがとうございました。

●9月
 残暑の厳しい9月。でも、授業が始まるのは下旬になってから。大学生の夏休みは長いです。
 5日に例会を行ったほか、後期が始まった後の28日に大井川鉄道で貸し切り列車を運行しました。これはもともと現役会主体で行う予定になっていたものをOB会主催に変更して行われたものです。
 当日は金谷と千頭の間を往復するという単純な行程でした。一部の現役会員の参加者たちは千頭での自由時間に川根両国まで足を延ばして車庫見学などをさせてもらったそうです。金谷での集合時間が早かったこともあってか参加者は少なめでしたが、SL+客車というなかなか乗れない組み合わせで、非常に楽しめたようです。(実は筆者は参加していませんでした。)某氏はトイレが垂れ流し式で興奮していたとか。

●10月
 秋も深まる10月。また鉄活動に適した季節がやってきました。
 今年から自主法政祭が11月上旬に早められたため、必然的にその準備も早まりました。10月は機関誌キャリアの入稿・印刷、フォトコンテストに向けた写真の現像、そして模型レイアウトの仕上げなど、学祭に向けた準備に追われた1か月となりました。

●11月
 11月のメインイベントは何と言っても自主法政祭です。今年から日程が3週間ほど早まり、他の多くの大学と学祭の日程が重なることとなりました。それだけでなく本学小金井キャンパスとも日程が重なり、小金井鉄研を含むこれら大学の鉄道研究会との相互訪問に支障を生ずることとなりました。さらに学祭に合わせて発行する機関誌「Carrier」も去年より執筆を前倒しせざるを得なくなりました。法政大学当局には自主法政祭の日程を去年までの日程に戻すようこの場を借りて強く要求します。
 教室は去年は55年館5階という好立地でしたが、今年は富士見坂校舎3階F310になってしまいました。富士見坂校舎といえば二年前を思い出しますが、今回の場所は外濠校舎との連絡通路に近い位置でそれほど悪くなく、教室も広くてきれいなため模型のレイアウトを敷くには適していたといえるでしょう。その模型も留置線を増強、大学前の外堀付近を再現した部分を作るなど去年よりも凝ったものとし、レベルの上がったものを用意しました。
 集客の方はやはり去年ほどは伸びませんでしたが、それよりも反省しなければならないのは、お客そっちのけで内輪で遊びすぎたことでしょう。不快に感じた方々には申し訳ございません。この場をお借りしてお詫び申し上げますm(__)m。

●12月
 クリスマスムード高まるこの頃。華やぐ世間が空しいです。
 7日に後期の法政大学鉄道研究会本部総会を行いました。最重要議題であった役員の引き継ぎは無事に承認されました。
 17日、わたらせ貸切がウヤになったため、代案というわけではありませんが、恒例の忘年会を行いました。様子は…、ブログにある通りです(ぉぃ)。
 そして年末にはコミケへの出店も行いました。昨年は抽選に漏れたため、学芸大鉄研のOBの方の団体に委託する形となりましたが、今回は夏に続いて当選、去年とは逆に他大からの委託も受けました。おかげさまで好調のうちに終えることができました。この場を借りてお礼申し上げます。

●1月~3月
 1月は1週間ほどの正月休みの後にまた1週間ほど授業があり、その後は2月頭まで試験期間となります。しかし授業期間内に試験をやってしまう授業も多く、そもそも試験前に一生懸命に勉強する会員など稀なため、実質もう春休みが始まったようなものです。大学生の春休みは夏休み以上に長く、基本的には4月まで何もすることはありません。会員はひたすら各自で鉄活動です。ただこの時期も月1回程度のペースで部会を開き、新歓に向けた打ち合わせを行いました。
 そうそう、今年も機関誌「グロベン」を発行しました。今回は安く製本できる印刷所が見つかったため、そこに発注し、「キャリア」と同様の美しい本に仕上がりました。新入生には無料でお配りしますので、ぜひ一度鉄道研究会に足を運んでお手に取ってみてはいかがでしょうか。

 以上、2008年度の様子を書き綴ってみました。実際にはこれといって活動をしていない月も多く、ネタに困ることも多くありました。また写真もなく、読みづらかったことと思います。特に年が明けてからは更新が滞り、申し訳ありませんでした。
 ここまでお読みいただき、ありがとうございました。ブログもあることですし、来年度以降はそちらに活動報告を一本化します。引き続きご笑覧いただければ幸いです。

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